帰国子女の英語保持は親次第⁉帰国子女へのインタビューから浮かび上がった”孟母(猛母⁉)”の存在

帰国後の学校選び

帰国子女で現在20代、フレッシュなビジネスマン数名にヒアリングを行いました。

そこで浮かび上がってきたのは・・・

孟母(猛母)の存在!

お話を伺った皆さんそれぞれ個性があり素敵な方々でした。

その方々の人格を作ったであろう海外経験、帰国子女の経験を伺う中で度々話題に上ったのは

母親が結構強烈で・・・”

母親が厳しくて・・・”

母親に学校を転校させられて・・・”

”母親”の存在がキーワードとなってました!!

みんなどんな母親なんだろう・・・☺。

と、いうことで質問と回答の内容をいくつかご紹介させていただきますね!!

現役20代ビジネスマンへのインタビュー

1.日本人学校か現地校か

・絶対に現地校です。そうしないと”帰国子女”としての第一歩を踏み出すことができないので。

・年齢によるかもしれません。低年齢であれば日本の教育を受け、日本語を育てるため日本人学校という選択もありだと思います。小学校高学年、中学生以上であればベースができているので現地校が良いと思います。年齢が上がってから現地校に馴染むのはこれはこれで大変だと思いますが。

・環境が許せば現地校かインターが良いかもしれません。日本の学校は帰国後に通う事ができるので。

2.補習校には通っていたか

・通っていませんでした。その代わり一時帰国の際に日本の学校に行っていました。当時は嫌でしたがそれが無かったらもっと苦労していたと思うので通って良かったと思います。

・通っていませんでした。生まれた時から海外だったので日本語が全くできませんでした。そのため小学校高学年の時に現地校から日本人学校に移りました。

・通っていました。日本のお友達と会えることや日本語で授業が受けられることが嬉しかったです。

3.日本語はどのように学んでいたか

・本の読み聞かせが良かったです。語彙力が育まれたと思います。

・公文が役に立ちました。

・補習校での勉強が役に立ちました。

4.日本の学校に行って驚いた事

・上下関係が厳しいこと。なぜ何歳か年上だからという理由でぺこぺこしなければならないのか理解できなかったです。

・時間に物凄く正確な事。何回か部活に遅刻したり、先輩への気遣いみたいなものも理解していなかったのでいじめられてしまいました。

・授業中ずっと先生の話を聞いているばかりで退屈でした。誰も手を挙げて発言しないことも驚きました。

・質問をすると”なんでそんなことを聞くんだ”と先生に言われたことにびっくりしました。

・周りの人が親切なのか不親切なのかよくわかりませんでした。一度輪に入ってしまえば優しいけど、輪に入っていないと意地悪でしたね。

5.帰国後の学校はどのように決めたか

・母親が決めてきました。

・一度家の近くの公立に入ったが周りの環境やクラスメイトがあまりにも自分達とかけはなれていたので母親が慌てて転校させました。

・帰国子女への取り出し授業があり、ちょうど編入試験が受けられたのでそこの学校を受験しました。

・母親が国際学級のある学校を探してきてそこに入りました。

6.帰国後の学校はどうだったか

・最初は嫌だったけど打ち込めることが見つかってからは感じ方が変わりました。

・自分は浮いた存在のように感じて居心地が悪かったですが、良い先生と出会えたことで希望を持つことができました。

・いろいろな違いがあり戸惑う事や嫌な思いはしたけれど時間が経つにつれ馴染むことができました。

・国際学級に通っていたのでカルチャーショックみたいなものは少なかったです。周りと違う事をしてもそれをとがめられたり笑われたりすることがありませんでした。みんなそうだったので(笑)。

7.語学保持で役に立ったこと

・帰国子女アカデミーに通ったのが役に立ちました。

・英語の取り出し授業を受けていたが、それだけでは保持できなかった。英語保持の塾にも通っていました。

・夏休みにサマーキャンプに通っていたのが良かったです。

8.海外経験は仕事をするようになってから役に立っているか

・海外経験があって良かったことばかり。臆することなく対等に相手と対峙できます。言葉だけでなく、経験がものを言います。

・海外経験はビジネスをする上で自分の大きな強みですね。海外経験だけではなく、帰国後の日本での経験もとても大きいです。

・海外経験だけあってもそれだけでは日本企業で働く日本人としては十分でないと思います。ずっとやってきたスポーツや音楽を通して積み上げてきたことが非常に大きいと感じます。

9.親に感謝していることはあるか

・長期目線にたって教育を受けさせてくれたこと。将来自分達の老後まで視野にいれて子供に教育を受けさせていた(老後は海外移住したらしい)。

・帰国子女であることを前向きにとらえることができるような環境を可能な限り与えてくれたこと。

・言葉だけではなくスポーツなど様々な事を経験させてくれたこと。

・とにかく厳しかったけれど、そのお陰で日本人としての礼儀正しさなどの姿勢が身についたと思います。

・厳しくされてきたが、それで良かったと思います。

回答に”母親”が一番多く出てきた質問が・・・

5.帰国後の学校選びと7.英語の保持についての質問でした。

学校選びも語学保持も母親が主導してやり、本人たちもそれをやってきたことが非常に良かったと仰っていました。お話を伺った方皆さん、”母親がとても厳しかったけれど、それが良かったのだと思う”と話していたのが印象的でした。

お母さん、ありがとう!!という気持ちがにじみ出ていましたよ~。親としてはうれしいですよね!

終わりに

インタビュー内容を読んでどのように感じましたか?

私はお話を聞いていて、やっぱり親が長期目線に立って必要な事を把握し、子供の様子を見ながら考えていかなければいけないのだな~ということを再認識し身の引き締まる思いでした。

皆さんの周りにも帰国子女だった人が見つかると思います。

環境や条件が違えば必要な事はまた違ってきますが、色々な人の経験談を聞くのはとても参考になりますのでおすすめです!

共通して言えることは”みんな何かしら苦労してきているのだ”ということです。

大人になって日本語以外の言語ができて、海外での経験が強みになりますが、それを強みとできるまでの道のりは平坦ではありません。不安、葛藤、挫折、様々あると思います。そうした帰国後の経験を含めたもの全てが”帰国子女の経験”なのだと思います。

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