当サイトでもご紹介していますバカロレアについて。日本でも近年政府主導でプログラムの採用校の増加に伴い関心が高いと思います。https://saikou-kikoku.com/ib-baccalaureate/
自身もバカロレアについては知れば知るほど様々な発見があり魅力を確認するのですが、もしも皆さんの中で教育関連に強い興味があり専門的に学ぶことを考えていらっしゃる方がいたらこれはかなり嬉しいニュースであろうかと思います。
順を追ってこのニュースをご紹介したいと思います。
知っていますか?University of the People
皆さんの中でUniversity of the People(以下UoPeople)をご存知の方はいらっしゃいますか?
世界ではじめての非営利・学費無料・アメリカの大学認定を得ているオンライン大学です。
貧困・環境の壁を取り払い世界平和と発展を目指し、誰もが高等教育を受けられるようにという精神の元、2009年の設立以来質の高い教育の提供を掲げ2014年にアメリカにおける大学認定を得ました。
そして2016年にはMBAコースもスタートしました。有名企業・大学も続々と協賛しています。
ベトナムやミャンマーの学生への奨学金支給や孤児など子供達への基金を設立したり教育を受けるための足かせを様々な方面から取り除く試みを続けています。また、何らかの理由で大学を修了できなかった学生にとっても学位を取得する大きなチャンスを提供しています。
ということから、その存在意義は非常に高まっていると考えます。
教育界の先駆者UoPeopleからの発表
2018年10月、UoPeopleからこのようなプレスリリースがありました。
”UoPeopleとIBは提携し学費無料のMaster of Education programを開講、2019年1月から申し込みを開始する”
良質な教育者の必要性の高まりを受け、世界中どこにいても安価で学位取得可能なコースをIBと協働し開設。アセスメント以外の学費や教材費はかからない、というもの。
創設者であるReshef氏は”世界で最もコストパフォーマンスの高い教育修士コースの創設はUoPeopleにとってはごく自然の流れだが、IBと協働し実現にこぎつけられたことを非常に誇りに思う”とコメントしています。
Master of Education(M.Ed.)の中身はどんなもの?
どのような人のためのコースか
・現在教育者であり、更に高度な知識や修士号を取得したいと考えている人
・教育、チャイルドケアの分野でキャリアを積みたいと考えている人
K-12までのPrimary years program(PYP)の公立校・私立校の教師を想定したものであるが、それにとどまらずナーサリー、コミュニティカレッジ、博物館、チューター、スポーツ、健康・医療、様々な場面においてプログラムを通じて学んだことを活かせるとしています。
M.Ed.の提供する教育とは
常に学習者を中心に据え、包括的かつ探究的な学びの環境を作り出し学習者に提供するスキルをIBのアプローチ法から学ぶというもの。
出願資格
・学位を取得していること
・必要とされる英語力を有していること
カリキュラム
2つのSpecialization・Elementary/Middle School Education ・Secondary Education
構成は以下4つ・Core Courses ・Specialization Core Courses ・Specilization Elective Courses ・Capstoone Courses コースは全部で19
卒業要件
・最低39単位(13のコース)の履修
・9つのコースをC(2.00)以上の評価で修了
・最低3つの選択コースをC(2.00)以上の評価で修了
・B(3.00)以上のプロジェクトの評価
・CGPA(成績の平均値)2.50以上
・25ターム以内に全ての要件を満たさなければならない
受講形態
1年を5週間、9タームに分割
・パートタイム:1タームにつき1コースー卒業要件の39単位を満たすには13タームで修了予定
・フルタイム:1タームにつき2コースー卒業要件の39単位を満たすには7タームで修了予定
*優秀な生徒は1ターム3コースも選択可能ー卒業要件の39単位を満たすには5タームで修了予定
注意点!IB教員資格はとれません
M.Ed.を修了してもIB教員資格は授与されません。これはご自身がどこを目指されるかによると思いますが、もしもIB教員資格の取得を目指しているのならばこちらのコースの受講は逆に遠回りになろうかと思います。日本では筑波大学、玉川大学、岡山理科大学、などが修士プログラムにおいてIB教員資格に必要なコースを提供しています。
ただし、M.Ed.修了者はIBWork shop Category 1の参加必要条件はクリアしているとみなされます。これはIB校はM.Ed.修了者を教員候補とみなしているから、とUoPeopleはしています。
この点についてはご留意くださいね。
必要になる費用
申し込み料:USD60.00
コースごとのアセスメント料:各USD200.00
合計額の概算:USD2,660.00
このコースの画期的なところはどこ?
オンラインで学位を取得できる大学は増えてきています。修士もしかりです。が、他の大学と比較して筆者が画期的であると感じた部分は以下の通りです。
①費用が格安!
他の大学のonline master degree のコースの費用を見てみると1万ドル~2万5千ドルほど。Uopeopleがいかに安価でコースを提供しているかがよくわかります。
②受講要件が少ない!
先述したとおりですが、出願資格に求められる要件は2点のみ。学位を持っている事とEnglish proficiencyだけです。
③優秀な生徒はIB校でインターンの経験ができる!
これはまさにIBとの協働によるコースならではの特典であると思います。実際の教育現場で学んできたものを実践することのできる機会を得られるというのは非常に有益です。
④英検準一級もEnglish proficiency証明として採用される!
これは日本人、英検準一級保持者には嬉しい制度です。TOEFLもIELTSも高額ですし受けるとなると対策や手間がかかりますので。
あなたももしかしたら・・・教育者⁉
以上、コースについて説明させていただきました。いかがでしたでしょうか?
私もやってみようかしら・・・と思われた方ももしかしたらいらっしゃるかもしれません。もしいらしたら嬉しいです。
実際の内容はまだ開講していないのでわかりませんがmaster degreeのコースなので高度な思考力・英語力が必要となることは間違いないでしょう。それを踏まえた上で勉強のための時間が確保でき、IB教育に興味のある方にはかなり嬉しいニュースであると思います。
申し込み方法など事務手続き等の詳細は現在質問に対する返信待ち事項もありますので追って記事に致します。
しばらくお待ちください。
Unversity of the People HP
後日談ー勢い余って・・・
申し込みに関して担当者の方とコンタクトをとっているうち、勢い余って自分が手続きをしてしまいました。
我ながら無謀だったかもしれない・・・とコースが始まった今になってどきどきしています。
手続きについて―追記
確認中の手続きの件ですが、結婚など何らかの理由に伴い氏名に変更があり卒業証書と一致しない場合、結婚証明など必要になるのかと思ったのですが特に求められませんでした!
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