私は常々”どうしてこういう言い方になってしまうのだろう”、と子供に注意をした後に自己嫌悪に陥っていました。
脱ぎっぱなしの洋服
遊んだままのオモチャや道具
なかなか進まないお出かけの支度
毎日やることにしている楽器の練習
大体注意するお決まりの原因。
”またか!”とついイライラしてしまう。感情的になってしまう。
こういう時は
・またお洋服脱ぎっぱなし!ちゃんと片付けなさい
・もう時間が無い、遅れちゃうからはやくして!
・どうして使いっぱなしにしてお片付けしないの⁉
と、大体こんな言い方をしてしまっていました。
今目の前にある状況にカッとなってしまっているんですね。
これって、育児書でもよく書かれているだめな注意の仕方の典型ですよね😫
いつも注意した後にまたかっとなってしまった。キツイ言い方をしてしまった、と自己嫌悪でもやもやしていました。
ポジティブな声掛けを心掛けよう、感情的にならずに気長にやろう、と思っていても中々できませんでした。
そんな時に次のような場面に出くわし、何となく注意する時のポイントがわかったような気がしました。
あなたなら何て言いますか?
子供たちが廊下を一列に並んで歩いていますが、列が乱れてきています。
あなたが先頭に立つ先生で、列を正したいと思ったらどのように声をかけますか?
・列が乱れていますよ
・ちゃんと前を見て、整列して歩きなさい
もしかしたらこういうのが一般的かもしれません。
これは私が実際に子供の通う学校で見たワンシーンです。
恐らく1年生ぐらいの生徒たちが廊下を先生に連れられながらよちよち歩いているのですが、歩調もばらばらで列が乱れてきています。
そんな状況で先頭の先生がかけた言葉に目から鱗でした。
・みんな、いつも線に沿って歩いてくれてどうもありがとう!
(廊下の真ん中には一本線がひいてあります。)
明らかに線など気にせず歩調も列もばらばらなのに、そんな風に言ったのです!
そしてその声掛けの後に生徒たちは列を正して歩こうと気を付けるようになりました。
その先生は注意をするのではなく、こうしてほしいんだよ、ということを感謝の言葉に置き換えてメッセージとして発したのです。なんてポジティブなやり方なんだろうと感動しました。
”注意”よりも効果的な”感謝”
上記の言葉に先生は”こうしなさい”という直接的な指導は言っていません。
ただ、こうあってほしい姿を感謝の言葉とし一緒に伝えているのです。
そして、子供達は実際に先生がそう言ってから列を意識して歩くようになりました。
このシーンを見て、”導く”というのが教育者の姿なんだと思いました。
あなただってそうではありませんか?
”机の上がまた散らかってるよ”
これ、かちんときますよね!はぁ⁉だったら自分で片付ければいいじゃない!なーんて、言いたくなっちゃいます。
”机の上が整っていると気持ちがいいよね”
と言われたら
”今日は散らかしっぱなしにしちゃった。次からきれいにしておこう”
となるかもしれません。
”あ、今日は片付けてなかった。後で片付けよう”
と、ポジティブな反応ができるような気がします。
誰だって注意や非難されるよりも肯定されて感謝される方が嬉しいもの。
褒められて嬉しいのは大人だって一緒です。子供ならなおのことでしょう。
結局どうしたいのか、どうなってほしいのか
こうしたことがあってから注意するという行為を私なりに改めて考えてみました。
例えばいつもお洋服がぬぎっぱしの場合。
お洋服をしまうなり洗濯籠に入れるなりしてほしいんですよね。
だったら脱ぎっぱなしなことを非難するのではなく、どうしてほしいのかどうするべきなのかを示してあげたら良いんだ!と気づきました。
育児書などにこうしたことは書いてあったので、頭ではそうすべきとわかっていたのですが、このシーンを目撃して本当にすとんと納得することができました。
先にあるものを考える
注意をするのは自分のイライラを発散するためではありません。
その子を非難するためでもありません。
その先には目的があるべきだし、何をどうしてほしいのか伝えることが大切だと思いました。
子供は納得するとやってくれます。
子供がやらないのは納得するような言い方をしていなかったのかも。
反抗するのは反抗心を煽るような言い方をしていたのかも。
今までの子供とのやり取りを思い返してみると自分の言動に原因があったように思います。
そして今は・・・
急には完璧にできませんが、徐々に言い方を変えることができるようになりました。
かっとして自己嫌悪に陥ることが減ったので精神的にも楽です。子供とも今までよりも和気あいあいとした時間が増えたように思います。
伝え方って本当に大切なんだ
と実感しています。
”注意”、”非難”ではなく、”導き”!!
子供にはついつい感情をぶつけてしまいがちでしたが、それは私が子供に甘えているからなんですよね。
本来は私は子供には心を許して甘えられる存在でなければならないのに。
もしこれを読んで”私もそうかもしれない”と思った方。私が見た先生の対応が何かのヒントになれば幸いです。
私は少しずつ自分から変わっていかなければ、と思っています。
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