皆さんのお子さんはどのような遊びをしていらっしゃいますか?
我が家は週末の朝は大人が一番寝坊です(^^;)
そんな時子供は黙々と紙を切ったり折り紙したりレゴで何か作ったりお料理したりと平日の朝にはできないことを気ままに楽しんでいます。
他にも何か手先を使う遊びはないかな、と思っていたところ先日素敵な本に出合いました。
こちらの本は明治時代から昭和中期までの図工の教科書と共に紋切り絵を紹介しています。
著者の下中氏は、もんきり遊びを調査しようとする中で昔の教科書と出会い、「図工の教科書」の魅力に取りつかれるようになったそうです。
皆さんは図工の時間を覚えていますか?私はおぼろげですが彫刻刀で花瓶に生けられた花を掘ったこと、コアラの絵を描いた事が記憶にあります。図工の時間でやったことよりも覚えているのは、図工室の風景です。日が差し込む教室、所々絵具やニスが染みついた机、背もたれの無い積み木のような椅子、画材や木の匂い。文章を書きながら懐かしくなってきてしまいました!
本にはところどころ教科書の説明書きが紹介されているのですが・・・・
その文章がなんとも言えずス・テ・キ、なのです♥
丁寧でいて優しい物言いの中にピーンと一本張り詰めた緊張感が漂っているのです。
皆さん手工は面白いかもくであります定めて先生から色々お習ひのことと存じますどうかお忘れにない様に此の手工帳で御勉強を願います面白いものがあってお慰みになりましたら仕合せであります
出来ばえは存外面白いではありませんか。
いかがですか?この物言い、キュンとしませんか?
言葉というのは本当に大きな力を持っているなと感じます。こうした文章に慣れ親しんでいたらそのうちに折り目正しく背筋の伸びた人間になれそうな気がします。
思い返せば根が無精者故、外国仕様の家にあわせた暮らしでどんどんと色々な事が雑になっているなと感じます。歩き方一つとっても階下やご近所を気にすることがないため段々と足音が大きくなっているかもしれないと感じますし、洋服や物の収納もスペースがあるものだからついつい雑な置き方になっています。
狭い空間を最大限心地よくする、日本の創意工夫の精神を思い出しました。
つくづく日本は平面の文化だなと思います。
着物はその最たるものではないでしょうか。開くと一枚の布のようになり、きちんと順を踏んでたたむとただの長方形の布になる。そして、かさばらず重ねてタンスにしまっておくことができ、しわ1つつかない。素晴らしいと思います。
”紋切り遊び”を通して色々な物事が浮かび上がってきました。
知識ー経験が結びついて自分の身になっていくといのはこういう感覚なんだろうな、と久しぶりに思い出しました。
この本を参考にして子供と一緒にいくつか作ってみました。
細かい作業ですのでちょっと油断すると誤って切ってはいけない所を切ってしまったり、集中力が求められました。
切り終わって折りたたまれた紙を開くときのワクワク感は癖になります。
そして、上手にできた時には達成感があります。
巧緻性を鍛えるのに最適ですし、日本の文化にも触れることができます。
折り紙とはまた違う楽しみがありますので、ぜひぜひお試しくださいね!
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