海外駐在員なら一度は聞いたことがあると思います。
海外子女教育振興財団(JOES)
この組織は1971年、外務省と文部省(現 文部科学相)の許可を受け設立されました。
活動は非常に多岐にわたっています。
渡航前配偶者講座
赴任前子女教育セミナー
渡航前子ども英語教室
海外子女のための通信教育
日本の教科所の無償配布
帰国子女のための外国語保持教室!(☚これはかなり有名ですよね!実際に知人も帰国後通っています)
ざっとあげただけでもこれだけあります。
その中でも特におすすめしたいのが
教育相談!
駐在に出て2度目の夏休みの一時帰国を利用して筆者が実際に教育相談を受けてみて教育相談とはどんなものなのか、受けてみて感じたことなど詳しくお伝えしたいと思います!
月刊誌”海外子女教育”知っていますか?
皆さんは海外子女教育振興財団が発行している月刊誌”海外子女教育”を読んでいますか?
実はこれを読むのが大好きなのです・・・。
薄い冊子なのですが内容は濃いんですよ!
世界の日本人学校、補習校の紹介、帰国生受入れ校の紹介、社会人となり活躍している帰国生のインタビュー、駐在当時からその後について駐在員家族から寄せられたコラム、読者からの相談コーナー、などなど。大変充実していて当事者である自分としては参考になることばかりです。また、同じ状況の家族や子供たちが元気に頑張っている姿を見ると勇気づけられます。
もしお勤めの企業・団体が海外子女教育振興財団の維持会員であれば、申し込みをすると無償で必要部数を頂くことができます!もらっていないという場合はお勤め先が会員かどうかを確認してみて下さい!HPにこちらの冊子について記載されていますので気になる方はチェックしてみて下さいね。
海外子女教育振興財団の”教育相談”て何を教えてもらえるの!?
さて、本題です!
駐在して二度目の夏休みに一時帰国の機会を利用してこちらで教育相談を受けました。帰国後の学校選びや駐在中の日本帰国後のための学習について相談したかったからです。
”教育相談”とは?
一言でいうと、家族が安心して海外で生活を送り、帰国後もスムーズに生活を始められるようアドバイスを頂ける、というもの。
対象者は誰でも!
嬉しいのはJOES企業・団体会員とその家族であれば無料で教育相談が受けられます。
所属する会社が会員かどうかはこちらから見ることができます。
企業・団体会員検索 https://www.joes.or.jp/kaiin/search
所属会員でない場合は5200円かかります。
ですが、継続的な内容であれば一年間に何度でも相談できるようです。
公的機関なだけあり商売っ気がありませんね。
そして海外駐在員にとってポイントが高いのが
オンライン相談
メール相談
電話相談
駐在先であっても思い立った時に相談を受けることができます。
相談員はどんな方なの?
長年教育に携わってこられた教育のエキスパートです!
海外日本人学校勤務、学校長などを経験されてこられた方々です。ご自身が海外駐在➡日本帰国というご経験をされていますので駐在員家庭がどういうことを求めているのかをよくよくご存知です。
どんなことを教えてくれるの?
<赴任前>
・赴任先の現地情報、日本人コミュニティについて
・現地校・日本人学校、補習校について
・子供の教育についてー外国語の修得、受験・進学についてなど
<赴任中>
・子供の日本語保持、日本の学習方法のアドバイス
・外国語習得について、帰国後の外国語保持について
・帰国後の学校選びのポイント
海外子女教育振興財団は創設されてから約50年の歴史があります。その間に多くの海外駐在員家庭を支えてきました。膨大なデータと経験があります。
上記にあげたもの以外でも気になることがあれば相談に乗ってくださいます。
実際に教育相談を受けてきました!
教育相談の予約はHPからとることができます。予約をオンラインですると記入したメールアドレスに翌日確定した予約日時が送られてきます。ちなみに予約時希望日時は第三希望まで出せます。
愛宕のオフィスビルのワンフロアに入っています。エレベーターを降りるとすぐにオフィスがあり、受付を済ませるとすぐに相談室に案内されました。
扉を開けるとそこには私の中の超有名人!月刊誌の海外子女教育に頻繁に登場される佐々信行氏が!!その時点でひそかに興奮(笑)。かしこまった気持ちで訪問したのですが、気さくにお話してくださり”こんなこと聞いても良いのかな?”などと言った気兼ねなしに色々とお話を伺うことができました。
私たちが聞いた主な質問は
①現地での子供の日本語の保持について
②補習校に通うか悩んでいる事
③帰国後の学校選び
④帰国後の言葉の保持について
これらの質問に一つ一つアドバイスを下さるのですが、その際にも様々な資料を見せてくださいます。例えば東京・神奈川の帰国受け入れ小学校児童数や東京都の小学生数と帰国児童数のデータなど。こうしたデータはネットでは見つけられないですし非常に興味深かったです。
アドバイスに関してですが、あまりがちがちに考えすぎずに子供の言葉の発達に関する理解をきちんとしたうえで見守りながら導いていけば良いのだ、と肩の力が抜けました。具体的にこの学校についての情報が知りたい!というご希望のある方はenaやJOBAといった塾を訪問されたほうが良いかもしれませんが、私は特定の学校についてというよりも大枠の話を聞きたかったのでこの相談はとても参考になりました。
受ける価値あり!教育相談
赴任するにあたり、現地のことが良くわからいなど不安はありませんか?
帰国後の子供の教育・学校選び気になりませんか?
そういった方には以下の点から教育相談をお受けすることをおすすめします。
・他の人に聞きづらいこと、言いづらいことでも相談員の方になら相談しやすい
・ネット上などの情報よりも確かな情報がもらえる、ネット上にはないデータを見せてもらえる
・相談員の方が素晴らしい
・子供の教育のシナリオを客観的な観点からアドバイスしてもらえる
学校情報や子女教育については受験対策塾も多くの情報を持っています。
ただ、やはり営利目的がある・ないとではアドバイスの内容が大きく変わってきます。
純粋に自分の知りたいことや不安に感じていることを聞くことができる大変貴重な存在です。
プロからのアドバイスはお子さんの教育に関して俯瞰的に見られる気づきを得られます。
私は相談を受けてむしろ肩の力が抜けました。
長年同じような家族を見つめてこられた相談員の方の良い意味で脱力した感じに気が楽になりました。長い歴史の中で培われた情報量と経験に基づいたアドバイスは自分でネットで調べても得られないものばかり!
相談員の質もさすがJOES、とても高いです。
相談を受ける前にやっておきたいこと
相談を受けられる事になった際にはせっかくの貴重な機会ですので多くのことを教えて頂くけるよう、ぜひ聞きたいことを具体的に考えて書き出しておくのが良いでしょう。
私は面談予約を取る際に、家庭での教育方針、帰国後の学校に関して、現在自分なりに考えている日本語学習の方法や帰国後の英語保持の方法に関してまで細かく書きました。
相談員の方に事前に自分の考えを知っておいて頂けるとそれにあわせたアドバイスを下さるので双方にとってやりやすく満足度も高い内容になると思います。
それにご家庭の教育方針を夫婦で考える良い機会になると思います。
日々のことに追われているとお互いの考えを擦り合わせる作業をしませんよね?
自分の中で漠然と考えているものをお互いに出し合ってみると良いと思います。お子さんも交えて話あってみても良いと思います。
海外子女教育振興財団の出版するおすすめ書籍
愛宕のオフィスでは出版物も購入することができます!
筆者が実際に買ったものでお勧めの出版物をご紹介します。
・言葉と教育 海外で子どもを育てている保護者のみなさまへ 中島知子
子供が2言語を習得する過程、家庭で必要なサポートについて書かれている本です。私たちは”子供は自然にあっという間に言葉を覚えていく”と思いがちですが、それは誤りであること、2言語以上の状況下で育つ子供に対する必要なケアが書かれています。全日制の日本人学校以外に通うお子さんをお持ちの方には一度読んで頂くと理解が深まり子供との接し方の参考になるのではないかと思います。
・帰国子女の為の学校便覧
小学校から大学まで帰国子女をすべての段階での受け入れ校を可能な限り網羅し掲載しています。こちらには各校の帰国子女在籍人数も書かれています。
大手の塾などでも同様の便覧を発行しています。筆者はenaの発行する帰国生入試マニュアルを持っていますがこちらは中高のみ。より受験についての詳しい情報が載っていますが、どんな学校があるのかな、など知りたい方には海外子女教育財団の発行する便覧はお勧めです。
嬉しいことにHPより購入し海外に発送してもらうことができます。もしもご興味のある方はHPよりご確認ください!
海外での生活、育児は楽しいことも大変なことも多くあります。
JOESはそんな駐在員と日本とを繋いでくれるとても貴重な団体です。
ぜひ一度、HPを訪問してみて下さい。
コメント