”帰国子女、転入生でも馴染みやすい学校はどこだろう・・・。”
それぞれ様々な事情があるので一概には言えませんが、駐在中のご家庭で帰国後のことを考える際には最も大きなテーマかもしれません。
都内に帰国予定の方で小学生のお子さんをお持ちの方なら一度は聞いたことがあるであろう小学校は
”目黒区立東山小学校”ではないでしょうか。
実際に私の周りでも東山小学校に帰国後入学したお子さんをこの3年間で3組、前回の駐在から帰国後子供が東山に通っていたという方を2組知っています。
あれ、意外と少ない・・・と思うなかれ。
私の極めて狭い交友関係でこの数はなかなかの割合です(^^;)
その方たちから話を伺ってみて共通していたことが何点かあります。
其の1:転校なんて当たり前
帰国子女積極受け入れ校の草分けとして長い歴史を持つ東山、外務省官舎が学区域内にあるということから転勤は当たり前と言う家庭が多く集まっています。
そのことから季節を問わず年中転入・転出があり、子供たち自身が転校は当たり前という感覚でいる為好奇の目で見られることが無いそうです。
これは親子ともにかなり気持ちの面で楽なのではないでしょうか。
其の2:生徒も保護者も素晴らしい
これは学年やクラスによっても違うでしょうから一概に言う事は難しいかもしれません。私が聞いた範囲のみの話になってしまいますが、PTAをやっている友人が言うにはできる範囲で協力的、合理的な方が多いからとてもやりやすい、子供達も優しい子が多いと話していました。
其の3:学区域の公立中学校のレベルが高いー2割弱が帰国子女!!
小学校卒業後の進路も当然考えておかなければなりません。
東山小学校区域の中学校は東山中学校になります。ここには烏森小学校も区域内となります。
東山中学校のHPには帰国生の為のページがあり、全校生徒のうち70名が帰国生とのこと。全校生徒の約17%です。帰国生積極受け入れを謳っている私立でもこの数字は中々ないです。
以下は私が目黒区HPで拾った数字からの推測となりますのであくまでもご参考程度ですが、東山小学校と烏森小学校の6年生の生徒数と東山中学校1年生の生徒数から考えると
約36%の生徒が東山中学校以外に進学していると思われます。
一般的に言われている教育熱心な家庭が集まり中学校受験する子が多く勉強する環境が整っていると言えると思います。また、転勤が多い環境にあるため、あえて公立に進学するというご家庭もあると思います。
教育熱心なご家庭は日本国内でも同様であると思いますが駐在家庭を見ていると英検の取得・受験を見据えた勉強・スポーツなどの習い事などなど、どうスケジュールをやりくりしているのだろうと不思議なぐらい皆さん様々な事に打ち込んでいらっしゃいます。経験値が高く、勉強熱心な家庭の子女が集まっていると仮定すると東山中学校のレベルが高いというのもうなずけます。
数字で見てみようー小学校卒業後の進路
補足ですが、小学校卒業後の進路についての全体観を持つために東京都が出している統計を見てみたいと思います。
平成29年:小学校状況別卒業者数
都内中学校等への進学者 計 公立 国立 私立 88,781人 (98.3%)
72,095人 (79.8%)
413人 (0.5%)
16,273人 (18.0%)
引用元:東京都教育委員会 平成30年度公立学校統計調査報告書 https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/administration/statistics_and_research/career_report/files/report2018/kekka-shouchuugimu.pdf
いかがでしょうか?
公立中学校への進学率が約8割です。
これは東京都全体の数字です。これが区別になると様相が大きく変わります。
この記事では目黒区だけご紹介させて頂きます。
平成29年度目黒区小学校卒業者 公立 国立 私立 1,416人 870人 16人 497人 引用元:東京都教育委員会 平成30年度公立学校統計調査報告書 第一表:状況別卒業者数
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/administration/statistics_and_research/career_report/report2018.html
公立への進学率が約64%となります。
このように東京都全体の数字とは大きく異なってきます。これは千代田区、港区、中央区、文京区などの区にも共通しています。この統計は非常に面白いです!ご興味のある方はぜひ一度ご覧になってみて下さい。
最後に
友人から直接聞いた話と統計から色々と見た結果、東山は小学校のみならず中学校も魅力的に思えます。一方で問題は住まい探しというのも事実。人気のあるエリアは住まい探しの難しさ、中学校受験組が多い、というのはどこも同じような状況であろうと思います。また、こうしたエリアでは帰国子女も珍しくありません。
東山小学校は公立の帰国子女受け入れ校として大変有名な学校で興味のある方も多いためご紹介させて頂きました。
帰国後の住まいや進学先を選ぶ際に事前に見学するのは中々難しく情報も少ないため悩まれる方が多いと思います。住環境や学習環境などを見るのに統計などを利用すると何となくイメージがつかめるかもしれませんし、面白いかなと思いました。お試しください!
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