皆さんはタイトルの”DQ”という言葉を聞いたことはありますか?
これは”Digital Intelligence Quotient”という言葉の略称です。
毎年デジタルリテラシー、デジタルスキルの発展のために莫大な予算が世界中でつぎ込まれています。しかし、現時点でデジタルリテラシ―やデジタルスキルとは一体何なのかと言う共通認識はなされていません。そのため問題点を明確にしそれに対する対処も足並みがそろっていないのです。
そもそもデジタルリテラシーってなに!?デジタルインテリジェンスってどういうもの!?という感じですよね。
私がこの言葉を知ったきっかけは、そろそろ子供にもパソコンを使わせてあげたいな~と漠然と思い始めたからです。こちらが思っている以上にいつの間にか色々な事を知っている子供。そしてこれってどういうことなんだろうという興味や疑問を自分でいつでも自由に深めていける環境を作ってあげたいなと思うのですが、そのためには安全に使う方法やルールをしっかり事前に親子で認識しておかなければならないと感じます。
ネットにより知らぬ間に事件の当事者となってしまう可能性は子供だけではなく大人も、誰しもあります。そうした状況に陥らないためにも事前準備はしっかりと行いたいと思います。
といったことから自分なりに方法を探っていくうちにこのデジタルリテラシーという言葉に出会いました。
テクノロジーの進化のスピードは止まりません。10年後には世界の人口の90%がインターネットにアクセスするようになると識者たちは予測しています。世界人口の90%ですよ!すごい数字だと思いませんか?
教育もテクノロジー無しには成り立ちません。テクノロジーが教育の可能性を広げているのです。私も、子どもにもテクノロジーの進化の恩恵を最大限享受し活かしてほしいと思っています。
このDQを活用して家庭内で安全にネット使う環境・ルール作りを進めていきたいなと考えています。
まずは自分自身の理解を深めるためにDQについて簡単にさらってみたいと思います。
”DQ”を推進しているのは誰?
DQ Institute(インターナショナルシンクタンク:本部はシンガポール)
OECD(経済協力開発機構)
IEEE Standards Association(電子工学・電子工学技術の学会IEEEの工業分野標準化を担う内部組織)
この3者です。
DQとはなに?
DQ Instituteが提唱するテクノロジーの賢い使い手になるためのデジタルスキルを指します。
そのデジタルスキルは8つの大きな柱から成ります。
・Privacy management(個人情報を管理する能力)
・Critical thinking(物事の真偽を判別する能力)
・Digital footprints(ネット上に公開されたものは全て残る、という性質を理解し責任を持って管理する能力)
・Digital empathy(自分がされて嫌な事は他人にしないという”共感力”をもってデジタルと向き合う能力)
・Cybersecurity management(自分のデータ・個人情報を守る能力)
・Cyberbullying management(ネットでいじめにあったときの対処法)
・Screen time management(スクリーン時間を自分自身で適正に管理する能力)
・Digital citizen identity(安全に責任を持ち効果的にデジタルテクノロジーを使う能力)
参照元:DQ Institute https://www.dqinstitute.org/dq_everychild/
現代の子どもにとってインターネットは生まれた時から身近にあるもので、使い方も可能性も無限です。子供の通う学校でもデジタルツールを取り入れたプレゼンテーションやSTEM教育のためのオンライン学習サイトが用意されたりとデジタルと教育の結びつきはますます強固に加速しています。
一方で8歳から12歳の子供の2人に一人はネット上の危険にさらされているという統計もあります。
参照元:DQ Institute https://www.dqinstitute.org/2018DQ_Impact_Report/
学校も社会もデジタル機器を子供に使わせることを推奨しているにもかかわらず、安全対策は後手となっています。
安全にデジタルと付き合っていくために親自身がまずは対策をとってからでなければいけないと思います。
興味を持たれた方はぜひ、DQ Instituteのホームページもチェックしてみて下さい!
番外編
私は地域のママサークルのようなものに時々参加しているのですが、そこで人身売買撲滅グループの講義がありました。
テーマは人身売買についてではなく”テクノロジーと子供”というものでした。
子供にデジタルデバイスを使わせるにあたり、考えるべき要素が3点。
・House Rulesー適正な年齢、時間制限、使用する場所を決めておく
・On-going discussionsー子供に対して説得力のある説明をする”いいから言う事を聞きなさい!”はダメ
・Software/HardwareーフィルタリングVS説明責任、ルータープロテクション
そして、講師の方が強調されていたことは、デジタルデバイスを持つという事は無数のポルノを見ることができてしまうということ。なんの予備知識のない子供がそういう画像を目にしてしまったときのショックは計り知れないという事。思っている以上に子供はポルノサイトを見ている事。
次回は
次の記事では、子供にデジタルデバイスを使わせる前に考えておきたいチェックポイントをお伝えしたいと思っています。このチェックポイントもこのサークルで教えてもらったものです。お楽しみに!
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